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先人の知恵

公開日:2017/07/08(土) 更新日:2017/07/31(月) 職人さんの一服話家づくりについてその他

こんにちは。ミヤモリ(株)の荻原です。

30年前、私が初めて営業となり担当した先は宮大工の棟梁のところでした。昔の職人なので、口数が少なくコミュニケーションがなかなか上手くとれずに苦労しましたが、あることがキッカケで親近感を持てたことがありました。

それは、棟梁から一升桝の話をきいたことです。なんでも、棟梁が見習いの頃大工の仕事はさせてもらえずに、2年位雑用をやっていたそうです。そんなある日、親方が現場に落ちている木っ端を持って来て「これで一升桝を作って持って来い」と。その時先輩に、「鮒引く一升」と寸法を教えてもらい一生懸命に作ったところ、徐々に大工の仕事を覚えさせていただいたとの事。

「鮒引く一生」とは、「フナ」が2寸7分で「引く」が4寸9分。これをミリに直して体積の計算をすると1.803....。
この寸法の教えは口伝えで、百年も前から代々受け継がれているものらしいです。

電卓の無い時代から、こんなことが分かっていたなんて昔の人はすごいですね。
今も受け継がれる職人さんの知恵と技。こんな方々と一緒に仕事が出来る幸せを、今も感じています。

 

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